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50人のための音楽ホールに託されたのは
「文化薫る音の器」でした。
声楽家の建主夫妻が願った文化とは何か?
自問を繰り返しつつ、個人のご夫妻が
音楽ホールを建てる意気込み負けじと、
音の真剣勝負の舞台に日本建築の
多才な技の文化を束ねる策を練りました
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密度高い音を直接受ける反響版は
秋田杉の広幅板で天井全体の包み、
吸音には土壁下地の漆喰壁、
音の乱反射には大谷石を積み上げました。
まさに、「音楽と建築」の「対峙と融合」を
目指したホールの杮落としの日、
立会者は、ウィーン国立音大の教授、
ワルター・モーア先生。
すべての演奏が終わり、
まな板の鯉の設計者に投げられた言葉は、
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fantastic(ファンタスティック)!
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「ホッ、これで任務完了」
心の中でつぶやきました
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